読書感想文:「空が落ちる」シドニィ・シェルダン
二月、如月になりました。
こんにちは。こんばんは。
翔子でございます。
さぁ、本日もやって参りました、読書感想文。
近頃忙しくってですね、これからしばらく読書感想文はお休みになるかもしれません😢
落ち着きましたら、折を見て小説を読んで読書感想文を残したいと思うので楽しみにしてください。
今日ご紹介しますのは、シドニィ・シェルダンの「空が落ちる」。
ではあらすじをどうぞ。
故意か偶然か。次々に不慮の死を遂げる米国の名門一家: ウィンスロープ家。
「一年の間に家族5人もが変死するなんて絶対におかしい」と謀殺説を信じて調査に
乗り出した売れっ子ニュースキャスター: ダナ・エバンス。彼女の行く手を
阻むものとは? 世界の見えない所で、恐ろしいことが行われていた。
タイトルにある「空が落ちる」とは、ヨーロッパの民話を元にした臆病者の「チキン・リトル」が「空が落ちてくる!!」と恐怖を報せ叫ぶも、その証拠がどこにもないことから、周りから嘘つき呼ばわりされてしまうお話から来ています。
悲観論者をさす慣用句として有名で、主人公のダナ・エバンズが自嘲的に自分は「チキン・リトル」のようだと言っています。
(有名なところで言えば、某アニメ映画がありますね)
Ambitious Womenシリーズ
「星の輝き」
「氷の淑女」
これらシリーズの三作目に当たる「空が落ちる」は「氷の淑女」でも登場したダナ・エバンズを主人公に据えた小説です。
海外特派員になりたかった幼き少女が、今ではニュースキャスターとして、視聴者に一人一人語り掛ける熱烈的で抱擁感あふれる情報発信者として、アメリカなら知らぬ者がいないほどの有名人。
美人で聡明な彼女に惚れこまない人間はいないと言っても過言ではありません。
彼女には、同社同局でスポーツ担当をしているジェフ・コナーズという恋人がおり、いずれ結婚を夢見ていた。
前作で海外特派員として訪れた激戦地・サラエボで出会った浮浪していた少年・ケマルを引き取ったダナだった。息子のように育てるケマルとの二人暮らしにあくせくとしながらも幸せを見出そうとしていた。
その矢先、番組のインタビューでゲストとして招かれたゲーリー・ウィンスロープとのことで、ダナは「ウィンスロープの縛り」ともいうべき物に苦しめられることになる。
なぜならば、番組出演後の夜、ゲーリーが強盗に殺されたからだ。
色々掘下げてみると、ウィンスロープ家全員が不審な死を遂げていることが分かった。ゲーリーの両親である、タイラーとマデリン・ウィンスロープは先年火災で焼死。
兄のポール・ウィンスロープは両親の死から二ヶ月後に南フランスの海を臨む山のハイウェーのカーブでスリップして山側の土手に激突して即死。
そして、アラスカの林間スキー場でチャンピオンにもなったことのあるスキーの達人で、ウィンスロープ家の令嬢であるジュリー・ウィンスロープは夜に滑降禁止の斜面を滑って事故死。それも夜に。
それでもって、最後の生き残りであるゲーリー・ウィンスロープは絵画を盗み出そうとしていた強盗によって殺害された。
ダナは特に、ゲーリーの父であるタイラー・ウィンスロープのことが気になり、多方面へ取材を試みた。
誰かに恨まれて、よもや殺されたのではないかと、新しい番組の取材として首を突っ込みだしたのだ。
それが吉と出るか凶と出るか、上司でワシントン・トリビューン社の社長、マット・ベーカーは不安だった。
しかし、政府関係者、友人知人、子供たちの交際していた人たちに聞き廻っても、”彼ら”は、もっとも素晴らしい人間であり、素敵で寛大な方、タイラー・ウィンスロープに至っては聖人君子だと崇め奉られすらいる。
それもそのはず、もし、アメリカ合衆国に王家があるとしたら、冠を被るのは間違いなく”彼ら”であると言われている。まさに”カリスマ” 溢れる、善を煮て出来上がったような人間だとのことだ。
事実、ウィンスロープ家の人たちは、希望を打ち立てることに生涯を捧げていた。一家は巨万の富を学校に、教会に、ホームレスに、飢えた人たちに分け与えてくれた。
それに加え、一家は私欲なく自分たちの時間と才能を社会にささげたのである。
しかしダナはどうしても、疑問を払い除けることが出来ず、世界を股にかけてタイラー・ウィンスロープの裏の顔を探ろうとする。
しかし、上院議員のロジャー・ハドソン、連邦調査局FRAの少佐、ジャック・ストーンの協力を得ても、掴み切れることが出来なかった。
さぁ、果たしてダナは、ウィンスロープ家の真実を知ることが出来るか!?
・・・続きはぜひ書籍で。
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と、まあ、色々語りましたが……正直言ってこの作品はシドニィ・シェルダンの中で一番のつまらなさでした。
(私はこの読書感想文では正直に語ることを信条としています)
二十六もある章から、二十二章にならないと物語の真相と犯人の正体に到達できないという衝撃。(当たり前だわ)
まぁ、シドニィ・シェルダンは殺〇等が断続的に続くような、推理小説ではないので致し方ないにしても、文の中だるみと、ダナが真相を突き止める場面が寄っては離れる感がとてもしつこく感じました。
あと正直、恋人ジェフと元妻・レイチェルの話は不必要だったと思う。ダナをそんなに苦しませて楽しいか?とシドニィ氏に問いたいですね。
あと、ケマルくんよ、学校とダナの前で人格変わりすぎ。もうちょっと、ガキんちょの前でもかしこまりなよ。あと、先生に告げ口しちゃえ。(まぁ、プライドが許さないんでしょ)
このくだりも、そんなに長々と引っ張る必要性は感じられないけど、まさに二十二章以降からの展開には必要はあると思う。ただ、ジェフは常に局にいる、相談役でいさせた方がよかったのではないか? 助手の人、助言してあげればよかったのに……。
これはあくまでも個人的な見解なのですが、決してオススメは出来ませんね。
特に忙しいこの世の中で、読んで価値ある小説ではないことは確かです。とても有意義ある小説を読むことを強くオススメしたい。